住宅ローンは、ローンの中では非常に特殊なものであることをご存知でしょうか。35年という長期間、一桁台の金利で借りることができる住宅ローンは大変特殊なローンなのです。
たとえば、オートローンや無担保ローンといったローンと比較してみてください。たいていは、借り入れ期間が短く、金利も何十%という条件になっています。これは個人に対して融資を行うということ自体が本来は珍しく、難しいものであるという事情のためです。
ただ近年は、消費者金融やカードローン、クレジットといった個人に対する融資が一般的になっているため、住宅ローンの特殊性というものは実感しにくくなっているようです。
ともかく、本来は個人に対して何千万円という金額を、何十年単位で融資する住宅ローンは非常に珍しい金融商品でした。融資する側の立場で考えてみるとご納得いただけるかと思いますが、特に資産があるわけでもなく、保証があるわけでもない一個人に対して融資を行うリスクは計り知れません。
けれども、個人資産を取り込みたいという金融業界の流れも手伝って、近年住宅ローンはますます利用しやすく、種類も豊富になってきました。
まず、借り入れ期間について、最長で35年期間といわれていた住宅ローンですが、最近では50年期間で借り入れができる住宅ローンが登場しています。完済年齢が80歳に納まる範囲であれば、50年期間の借り入れが可能になっています。
たとえば30歳の人が利用する場合であれば、80-30=50で、50年期間の住宅ローンを組むことが出来ます。
また、1990年代以降住宅ローンの基準金利は低下しており、2005年頃から最低ラインの低金利を維持しています。
オートローンや無担保ローンといった個人向けのローンと比べて、住宅ローンの金利はもともと低レベルの金利になっています。
その低金利の中でも、近年稀にみる低レベルの金利設定になっているという状況があります。更に言えば、近年の住宅ローンは頭金といった現金の用意がなくとも、個人の担保力のみで購入不動産価格の100%を融資してくれるようになっています。
不動産が買い時である、といった喧伝の根拠は、上述のような住宅ローンについての事情があるからなのです。
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