りんごのネズミ被害が心配【樹皮被害が最も多発】5つの効果的な対策と費用比較
【疑問】
りんごの木の樹皮被害でいちばん気をつけるべきポイントは？
【結論】
地面から高さ50センチまでの範囲を保護材で完全に覆うことです。
ただし、保護材と地面の間に2ミリ以上の隙間があると、そこからネズミが侵入してしまうので注意が必要です。
りんごの木の樹皮被害でいちばん気をつけるべきポイントは？
【結論】
地面から高さ50センチまでの範囲を保護材で完全に覆うことです。
ただし、保護材と地面の間に2ミリ以上の隙間があると、そこからネズミが侵入してしまうので注意が必要です。
【この記事に書かれてあること】
りんごの木の樹皮が削られているのを見つけて、「これってネズミの仕業？」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。- りんごの木の樹皮被害の大半がネズミによる食害で発生
- 被害は地際から高さ50センチ以内に集中的に発生
- 防風ネットを地面まで垂らすとネズミの隠れ家になるリスクが増大
- 5つの効果的な物理的対策で確実に被害を防止
- 金属製と樹脂製の保護材で耐久性と価格を比較して最適な選択を
実は、樹皮被害の8割以上がネズミによる食害なんです。
特に気をつけたいのが、地際から高さ50センチまでの範囲。
ここを重点的に守ることで、被害を効果的に防ぐことができます。
今回は、すぐに始められる5つの対策と、保護材の選び方までを詳しく解説していきます。
「高価な対策グッズは買えない…」という方も安心してください。
身近な材料で自作できる方法もご紹介します。
【もくじ】
りんごの木の樹皮被害にネズミが関係している？
特に根元から50センチまでの範囲に被害が集中し、防風ネットの設置が思わぬ被害を招くことも。
被害の特徴と原因を詳しく見ていきましょう。
りんごの木の樹皮被害にネズミが関係している？
- 樹皮被害に潜む「ネズミの食害」が最大の原因！
- ネズミの足跡と糞が残る「地際から50センチ以内」の被害
- 防風ネットを地面まで垂らすのはNG！餌場になる危険性
樹皮被害に潜む「ネズミの食害」が最大の原因！
実は樹皮被害の8割以上がネズミの仕業なのです。ネズミは冬場の食料確保のために、りんごの木の樹皮をかじってしまいます。
「なんだか樹皮がボロボロになってきた…」そんな不安を感じたら、すぐに根元を確認してみましょう。
- かじられた跡はギザギザとした不規則な形で、まるで小さなノコギリで切ったような模様
- 被害は地面から30センチまでの範囲に集中し、特に北側の日陰部分が狙われやすい
- かじられた部分は表面がザラザラとして、薄く変色している
最悪の場合、木が枯れてしまうことも。
「これくらいなら大丈夫かな？」と思っても、被害は急速に広がっていきます。
樹皮が一周すべてかじられてしまうと、もう手遅れになってしまうというわけです。
ネズミの足跡と糞が残る「地際から50センチ以内」の被害
ネズミの被害には、はっきりとした特徴が残されます。地面との境目、いわゆる地際から50センチ以内の範囲に、小さな足跡とつぶつぶの糞が見つかるのが目印です。
「これってネズミのしわざかな？」と迷ったときは、次のポイントをチェックしましょう。
- 足跡は米粒くらいの大きさで、雪や柔らかい土に連続して付いている
- 糞は黒くて細長い形で、長さ5ミリほど。
3つか4つがまとまって見つかる - 樹皮の表面に斜めに走る細い溝が付いており、これはネズミの歯形
夜行性のネズミは夜中に活動するため、新鮮な痕跡が見つかりやすいんです。
足跡を見つけたら要注意。
被害が広がる前に、すぐに対策を始めましょう。
防風ネットを地面まで垂らすのはNG！餌場になる危険性
防風ネットは大切な設備ですが、使い方を間違えると思わぬ事態を招きます。地面まで垂らしてしまうと、その下がネズミの格好の隠れ家に。
「風をしっかり防ごう」という気持ちは分かりますが、それが逆効果になってしまうんです。
- ネットの下は日陰になって湿気がこもりやすく、ネズミの住みかに最適な環境に
- 落ち葉や小枝がネットの下に溜まって巣材として利用される
- 人目につきにくい場所となり、安全な移動経路としても活用される
こうすることで、風は程よく防ぎながら、ネズミの住みかにはならないというわけです。
ネットの下は定期的に掃除して、見通しの良い状態を保つことが大切です。
樹皮被害を未然に防ぐ予防のポイント
落ち葉や残果を放置せず、すばやく片付けることで、ネズミが寄り付きにくい環境を整えましょう。
また、積雪時期は特に注意が必要です。
樹皮被害を未然に防ぐ予防のポイント
- 収穫後の果実を放置すると「2週間以内」に被害拡大！
- 樹の周囲2メートルは「見通しの良い環境」を維持
- 積雪時は「樹の周囲50センチ」の雪を踏み固めて巣作り防止
収穫後の果実を放置すると「2週間以内」に被害拡大！
収穫後の残った果実は、すぐにでも片付けましょう。放置すると、ネズミの大好物であるりんごが餌場となってしまいます。
地面に落ちた果実は、ぽろぽろと傷んでネズミを引き寄せる要因に。
片付けが遅れると、たった2週間でネズミの被害が広がってしまうんです。
- 果実は毎日必ず回収して、園地から30メートル以上離れた場所で処分
- 食べかけの果実はその日のうちに片付けて、ネズミの餌場にしない
- 収穫が終わったら3日以内に園地内の残果を完全に除去する
- 取り残した果実は腐敗する前に処分して、においで寄せ付けない
樹の周囲2メートルは「見通しの良い環境」を維持
りんごの木の周りをすっきりと整えることが、ネズミ被害を防ぐ重要なポイントです。草むらや落ち葉の下は、ネズミの格好の隠れ家。
木の周囲2メートル以内は、さっぱりとした状態を保ちましょう。
- 草丈は5センチ以下に保ち、ネズミが身を隠せない環境に
- 落ち葉は毎日掃き集めて、巣作りの材料にさせない
- 資材や道具は整理整頓して、隠れ場所を作らない
- 見通しの悪い場所は定期的に見回りして、早めに対処する
積雪時は「樹の周囲50センチ」の雪を踏み固めて巣作り防止
雪が積もると、ネズミは雪の下を自由に動き回れるようになってしまいます。特に、ふわふわの新雪は、ネズミの移動を助けてしまうんです。
そこで、木の周りの雪は、がっちりと踏み固めることが大切です。
- 雪が降ったらすぐに木の周囲50センチの雪を踏み固める
- 踏み固めた雪道は幅30センチ以上を確保する
- 新雪が積もるたびに同じ場所を踏み固めて通路を維持する
- 雪解け時もこまめに確認して、緩んだ部分を再度固める
被害状況の見極めと対策の判断基準
耐久性や費用、設置の手間など、状況に応じて最適な保護材を選ぶことが大切です。
以下では、主な保護材の特徴を比較しながら、選び方のポイントを詳しく解説します。
被害状況の見極めと対策の判断基準
- 金属製vs樹脂製！耐久性と価格の比較
- ネット式vs巻き付け式！設置の手間と保護効果
- 市販品vs自作品！費用対効果と管理の手間
金属製vs樹脂製！耐久性と価格の比較
金属製の保護材は耐久性に優れ、長期的な保護効果が期待できます。「これまで何度も樹脂製の保護材を交換してきて、もう疲れちゃった」という方におすすめなのが金属製なんです。
金属製の特徴は、がっちりとした頑丈さです。
ネズミがどんなにかじろうとしても、びくともしません。
耐用年数は5年以上と長く、一度設置すれば安心です。
一方、樹脂製は軽くて扱いやすいものの、ネズミにかじられやすく、2年程度で交換が必要になってしまいます。
「価格が安いから」と樹脂製を選ぶと、結局は頻繁な交換作業に追われることに。
- 金属製：耐久性が高く5年以上使用可能だが、価格は1本あたり2000円程度と高め
- 樹脂製：価格は金属製の3分の1と手頃だが、2年ごとの交換が必要
- 金属製は重いため設置に力が必要だが、樹脂製は女性でも楽に設置可能
- 見た目は金属製の方が目立つため、観賞用の果樹には樹脂製が好まれる
ネット式vs巻き付け式！設置の手間と保護効果
保護材の形状による違いも重要なポイントです。ネット式はさくさくっと手早く設置できる手軽さが魅力。
「とにかく早く対策したい！」という方に向いています。
網目状の保護材を筒状に広げ、木の周りに被せるだけで完了するネット式。
設置時間はわずか10分程度です。
取り外しも簡単で、手入れの際にさっと外せます。
対して巻き付け式は、ぐるぐると丁寧に巻いていく必要があり、設置に30分ほどかかります。
でも、密着性が高いため隙間からネズミが侵入する心配はありません。
- ネット式：設置が10分で完了するが、すき間ができやすい
- 巻き付け式：設置に30分かかるが、密着性が高く保護効果は抜群
- ネット式は取り外しが容易で、剪定作業の邪魔にならない
- 巻き付け式は木の形状に合わせて調整できる利点がある
市販品vs自作品！費用対効果と管理の手間
保護材を購入するか自作するか、これも悩みどころです。市販品は安心感がある一方で、「こんなに高いの？」とびっくりする価格設定。
そこで注目したいのが自作品です。
市販品は1本あたり2000円程度と少々お高めですが、耐久性は折り紙付き。
品質が安定していて、取り付け方も分かりやすく説明書が付いています。
一方、自作品は材料費が500円程度で済み、経済的です。
ホームセンターで材料を調達し、のこぎりでちょきちょきと加工すれば完成。
木の形状に合わせて自由にサイズ調整できるのも魅力です。
- 市販品：品質が安定していて安心だが、価格は1本2000円と高め
- 自作品：材料費は500円程度で木の形状に合わせた調整が可能
- 市販品は設置方法が分かりやすく、初心者でも扱いやすい
- 自作品は補修や部分交換が手軽にできる利点がある
りんごの木を守る5つの効果的な対策
古い包丁や鉄板、ペットボトルなど、手に入れやすい材料で簡単に作れる防御壁で、ネズミの被害から木を守りましょう。
りんごの木を守る5つの効果的な対策
- 古い包丁で「通り道の遮断」！30センチ間隔で設置
- 鉄板リングで「物理的な防御帯」！高さ30センチ確保
- ペットボトルの裁断片で「移動経路妨害」！
- 竹串の密集で「通行を物理的に阻止」！2センチ間隔
- 古いワイヤーネットで「円筒状の防護柵」！地中15センチまで
古い包丁で「通り道の遮断」！30センチ間隔で設置
使い古しの包丁で、ネズミの通り道を完全に遮断できます。刃を上向きに地面へ埋め込むだけの簡単な設置で高い効果が期待できるんです。
まずは木の周りを見回って、ネズミの通り道を見つけましょう。
「足跡がたくさんついているな」「糞が点々と落ちているぞ」といった跡を探します。
設置のコツは以下の3点です。
- 包丁は必ず刃を上に向け、柄の部分を地中に15センチほど埋める
- 包丁と包丁の間隔は30センチにして、ネズミが通れない壁を作る
- 包丁の刃先は地表から2センチほど出すのが目安
「子供が近づいたらけがをしちゃう！」という心配もあるので、目立つように「危険！立ち入り禁止」などと書いた表示が必要です。
定期的な点検も忘れずに。
雨で土が流されて包丁が傾いていないか、さびついていないかをチェックします。
がたがたと音がする包丁は、すぐに新しいものと交換しましょう。
鉄板リングで「物理的な防御帯」！高さ30センチ確保
古い鉄板を使って、りんごの木を守る防御帯を作りましょう。高さ30センチの鉄板リングは、ネズミの侵入を確実に防ぐ頼もしい味方です。
「どんな鉄板を選べばいいの？」という方へ、3つのポイントをご紹介します。
- さびにくいステンレス製か、表面加工された鉄板を選ぶ
- 厚さ1ミリ以上の丈夫な素材を使用する
- 曲げやすい柔らかめの材質がおすすめ
まずは地面に深さ10センチの溝を掘り、そこへ鉄板を立てかけます。
地上に出る部分は20センチ。
これでちょうど高さ30センチの防御帯の完成です。
土との接地面はしっかりと固定することがポイント。
「すき間があいていたら意味がないよ」というわけで、土をよく踏み固めましょう。
鉄板と鉄板の継ぎ目も、がっちりとかみ合わせることが大切です。
半年に一度は点検を。
さびや変形がないかをぐるりと見て回り、問題があれば補修や交換を行います。
土が流されて鉄板が傾いていないかも要チェックですよ。
ペットボトルの裁断片で「移動経路妨害」！
家庭にある使用済みのペットボトルで、手軽に防御帯が作れます。鋭利な切り口を上向きに配置することで、ネズミの移動を効果的に妨げることができるんです。
まずは材料の準備から。
ペットボトルは洗って乾かし、はさみで5センチ四方の大きさに切り分けます。
「切り口が鋭利になるように」を意識して、斜めに切るのがコツです。
設置方法は次の手順で行います。
- 木の周りに幅30センチの帯状のスペースを確保する
- 切り分けたペットボトルを鋭利な面を上にして敷き詰める
- 裁断片と裁断片の間は2センチ以下にする
「せっかく設置したのに、台風で全部吹き飛んじゃった」なんてことにならないように気をつけるんです。
定期的な点検も大切です。
落ち葉が積もっていないか、裁断片が動いていないかをチェック。
劣化して柔らかくなった裁断片は、すぐに新しいものと交換しましょう。
竹串の密集で「通行を物理的に阻止」！2センチ間隔
市販の竹串を使って、手軽にネズミの通行を阻止できます。地面に斜めに刺した竹串の密集地帯が、ネズミを寄せ付けない防御壁になるんです。
設置のコツは3つです。
- 串と串の間隔は2センチ以下に保つ
- 地面に対して45度の角度で刺す
- 地中に5センチ以上入れて安定させる
「まるでハリネズミみたい」と思うくらい、びっしりと刺していくのがポイント。
特に通り道として使われやすい場所は、念入りに設置しましょう。
雨で地面が柔らかくなると串が傾くことがあるので、そのときは早めに立て直します。
腐食した竹串は効果が薄れるので、新しいものと交換するのも忘れずに。
地面の状態で設置方法を工夫するのも大切です。
固い土には、あらかじめ千枚通しで穴を開けておくと楽に刺せます。
柔らかすぎる場所では、串を深めに刺して安定性を確保しましょう。
古いワイヤーネットで「円筒状の防護柵」！地中15センチまで
使わなくなったワイヤーネットで、りんごの木を守る防護柵が作れます。網目2ミリ以下の細かいネットなら、小さなネズミも通り抜けられません。
防護柵作りは以下の手順で進めます。
- ネットを円筒状に丸めて、高さ45センチの柵を作る
- 地面に深さ15センチの溝を掘る
- 柵を立てて、地中部分をしっかり埋める
「雪が積もったら柵が倒れちゃう」という心配も、4本の支柱でしっかり固定すれば大丈夫です。
ネットの継ぎ目は特に注意が必要。
「すき間から入られたら意味がない」というわけで、針金でしっかりと縛って、すき間を作らないようにします。
定期的な点検では、さびや破れがないかをチェック。
地際の部分は土と接していて傷みやすいので、特に念入りに確認しましょう。
不具合を見つけたら、その場で補修するのが鉄則です。
りんごの木の保護材設置時の注意点
正しい設置方法を知らないと、かえって木を傷つけてしまうことも。
ここでは保護材設置時の重要な注意点を3つ紹介します。
りんごの木の保護材設置時の注意点
- 保護材の端部による「成長阻害」に要注意！
- 金属製保護材との接触で「樹皮の損傷」が発生！
- 防除作業時の「根への負担」を最小限に！
保護材の端部による「成長阻害」に要注意！
保護材の端部は木の成長を妨げる大きな原因になります。「このままでも大丈夫かな」と放置すると木が窒息してしまうんです。
特に春から夏にかけては、幹が太くなってぐんぐん成長します。
- 幹の太さを2週間ごとにノギスで測り、保護材との隙間が5ミリ以下になったら要注意
- 保護材のすき間は指1本が入る程度が目安
- 締め付けがきつい場合は樹液の流れが悪くなり、葉がしおれてきます
- 保護材と樹皮の間に古い新聞紙を挟むと、成長に合わせて自然にすき間ができます
金属製保護材との接触で「樹皮の損傷」が発生！
金属製の保護材はがりがりと樹皮をすりむいてしまうことがあります。「せっかくネズミから守っているのに、保護材で傷つけちゃった」なんてことにならないように気をつけましょう。
- 保護材の内側に厚さ5ミリのゴムシートを貼り付けると安心
- 風で保護材が揺れるとこすれて傷がつくので、支柱にしっかり固定
- 特に地際の部分は土と接触して錆びやすく、その錆びで樹皮が変色
- 錆び止め加工された製品を選ぶか、自然素材の緩衝材を必ず使用します
防除作業時の「根への負担」を最小限に！
保護材の設置作業で根を傷めてしまうと、せっかくの対策が台無しです。「根を踏んじゃったかな」とヒヤヒヤしながら作業するのはよくありません。
根を守りながら作業できる方法があるんです。
- 根元から半径1メートルの範囲には踏み込まない
- 作業時は厚さ2センチの板を敷いて、根への圧力を分散
- 雨上がりは地面が柔らかいので作業を避ける
- 保護材を固定する杭は根から20センチ以上離して打ち込みます
まとめ：りんごの木の樹皮被害を防ぐ！効果的な対策と保護のコツ
りんごの木の樹皮被害は、適切な対策を行えば十分に防ぐことができます。
最も重要なのは地際から50センチまでの保護です。
金属製の保護材なら5年以上の耐久性がありますし、自作の保護材でも工夫次第で十分な効果が期待できます。
大切なのは、「防風ネットを地面まで垂らさない」「収穫後の果実を放置しない」「樹の周囲2メートルの見通しを確保する」という3つの基本を守ること。
これだけで、ネズミによる被害リスクを大幅に減らすことができます。
最も重要なのは地際から50センチまでの保護です。
金属製の保護材なら5年以上の耐久性がありますし、自作の保護材でも工夫次第で十分な効果が期待できます。
大切なのは、「防風ネットを地面まで垂らさない」「収穫後の果実を放置しない」「樹の周囲2メートルの見通しを確保する」という3つの基本を守ること。
これだけで、ネズミによる被害リスクを大幅に減らすことができます。